今日はちょっと趣向を変えまして、一部のMacの歴史を振り返って見たいと思います。
なぜこの記事を書いたかと言うと、2025年6月10日にAppleからApple製品のOSの新インターフェースである「Liquid Glass(リキッドグラス)」が発表されたからなんですね。この時私はもしかしたらこのデザインはOSに留まらないかも…と思ったのです。私の中で何か期待とも言える胸のドキドキが生まれました。
具体的に何が起きると予想しているのか
正式発表の少し前にLiquid Glassのリークが流れてきたのですが、私はこれを聞いた瞬間にイメージしたのは、往年の透明感のあるMacのデザインがすぐに浮かびました。
↓こんな感じのやつ

透明なパーツの部分は「ポリカーボネート」というプラスチック素材で出来ています。この透明なポリカーボネートでシルバーの筐体を覆うことで、内部が宙に浮いて見える独特のデザインが実現されています。
私の個人的な予測なのですが、「Liquid Glass」はOSのUIだけに留まらず、iPhoneやiPad、MacBookシリーズやiMacなどのMac関連の筐体のデザインにも適用されるのではないかなと思っています。特にiPhoneやMacBookに関してはデザインにマンネリが起きており、新しいデザインに刷新されるのではないかという噂がたっています。
なのでデザインが刷新されるなら透明感のある「Liquid Glass」は有力であり、どういったデザインになるんだろうと考えた時、過去のMac製品が思い浮かんだのですね。
ではどんなデザインになるか?
発表された実際のLiquid Glassデザインは完全な透明ではなく、半透明のすりガラスのようなデザインでした。なので例えばですが、往年のPowerMacG3やiMacのような半透明なデザインがマッチするのではないかと考えました。
そこで古のAppleの製品群を振り返り、「Liquid Glass」がどんな風に適用され、どんなデザインになるのかを懐かしいMacintoshを眺めながら予測してみたいと思います。
すりガラスデザイン風のMac
半透明のすりガラス風のデザインでどんなMacintoshが過去に発売されていたかを以下に列挙してみました。
PowerMac G3(Blue&White)/1997


個人的に最も「Liquid Glass」デザインがマッチするのはこのPowerMacG3の「Blue&White」ではないかと思っています。この「Blue & White」モデルは、iMac G3にも通じるポリカーボネートのトランスルーセント(半透明の意)筐体を採用しており、青と白のツートンカラーで半透明のパネルが特徴です。
まさにすりガラス調なデザインで、Liquid Glassに準じたデザインだと思いますがどうですかね…
私が若い頃勤めていたデザイン会社でとある先輩が使っていたのですが、フロント&バックパネルも最後のパネルも半透明で透け透けだったのが印象的でした。
こんなテクスチャのボディが現代に新たに産まれたら斬新ですよね。私はこのマックのデザインが今でも大好きです。
iMac G3/1998


iMac G3もまさに半透明のトランスルーセントな樹脂を使ったデザインで、PowerMac G3(Blue & White)と似た質感です。特に初代モデルは「ボンダイブルー」と呼ばれる青色の半透明プラスチックが特徴で、内部構造がうっすら見える独特の質感がありました。その後もカラフルな半透明のすりガラス調のバリエーションが追加され、iMac G3の象徴的なデザインとなっています。
初めて自宅用に買ったMacが、このiMacG3のボンダイブルーでした。中の構造が透けて見え、まさに「Liquid Grass」なデザインでした。今のiMacがこんなすりガラス調のデザインになったらどうでしょうね。今のiMacなんか玩具っぽいのでデザイン変えて欲しいです。
iBook G3クラムシェル/1999


iMac G3やPowerMac G3(Blue & White)に似た半透明素材を使った「iBook G3 クラムシェル」も1999年に登場しました。「iMac to go(持ち運べるiMac)」というコンセプトで、ブルーベリーやタンジェリンなどカラフルな半透明のすりガラス調のデザインが特徴です。このデザインはiMac G3のイメージを強く受け継いでいます。
例えばMacBookAirがこんなすりガラス調の多色展開で再登場したらインパクトありますよね。
透明デザインのMac
Liquid Grassのデザインが正式に公開されるまで、私は半透明なすりガラス調のデザインではなくて、以下の透明なポリカーボネートと筐体のコンビネーションのMacを予想していたんですね。リキッドグラスと言えばこんな感じなんだろうなぁと妄想していました。
PowerMac G4/1999~2004


この辺りからすりガラス調のデザインではなく、透明なポリカーボネートにシルバーの筐体を被せてまるで飴細工のような立体感のあるデザインになりました。
透明な部分の強度は割としっかりとしており、割れたりした話等は聞きませんでした。
私にとってこのPowerMacG4シリーズはAppleの中でも傑作に近いと感じており、透明な部分と実体がある部分の組み合わせが実に見事で、透明な液体が本体を包みこんでいるようにも見えるそのデザインは「Liquid Grass」的な要素を昇華したものではないでしょうか。リキッドデザインをMac製品にも適用するなら、このシリーズで復刻して欲しいなというのが正直なところです。
PowerMac G4 Cubeとその他/2000


個人的にAppleのMacシリーズで1番好きなのがこのG4 Cubeです。
半透明や透明を通り越して、浮かせてしまうというとでもない発想。未だにこれを超えるデザインのMacは登場していないです。機能的には色々と問題があり短命に終わったのですが、今再びこれを「Liquid Grass」として復活させたら世間はどんな反応をするのかとても気になります。デザインが時代を追い越した逸品でした。
また、Apple Studio Displayも美しい透明のポリカーボネートのデザインが特徴で、このデザインはマウス、スピーカーにも徹底されていました。
今のマックは白いのか、黒いのか、シルバーなのか…何と言うかまとまりが無いように思います。上記の写真のように、全てが完璧に統一した美しいデザインを求める人も若干いるんじゃないかなぁと思うのですがどうでしょうか?
未来のApple製品はどういうデザインになるのか?
「Liquid Grass」をテーマに特徴の似た過去の製品を振り返ってみましたが、もしAppleがリキッドグラスをOSのみならず製品全体にまで統一させるとしたらとても勇気がいることになると思います。
Appleがアルミ合金のデザインにシフトしたのは2009年からであり、現在もアルミデザインで統一されており、長年ブラッシュアップを続けてきたそのマテリアルを捨て去る勇気が問われるからです。(iMacはアルミデザインを捨てましたが…)
正直アルミデザインも飽きてきました。そろそろ新しいMacが見てみたい…
スティーブ・ジョブズ亡きAppleは保守的なデザインが長く続いた気がします。
真っ先に気になるのはiPhoneですよね。果たしてどんなデザインで出てくるか。
今後のApple製品はそういった予想部分も含めてとてもワクワクします。しかし本命は来年かもしれませんね。
キーワードは「Liquid Grass」。
変わるのか、それとも変わらないのか。
今から楽しみな筆者でした。