私のキーボード沼は早くも終焉を迎えたようなのです。
以前「Keychron C3 Pro」を買いましたが、キーマッピングに苦しみ、解決策が見いだせず悩んだ挙げ句手放しました。
どうしてかと言うと、キーボードの出来自体はすごく良かったのですが、「英数・かな」キーを任意のキーにアサインできなかったんですね。VIA、QMKどちらも割り当てできずで困ってしまったのです。
Windowsとして使うなら良かったのですが、私の指はMac専用になっており、どうしても「英数・かな」キーが使えないその使い勝手が受け入れがたいのでした。
話を戻して…しばらく時間をおいて、やはりあのキーストロークの深さと打ちやすさが忘れられなく、再度キーボード探しの旅に出ることに。打鍵感があって、尚且つMacユーザーに完全に寄り添ったキーボード…
今回の出来事で、私の求めるキーボードの理想像が見えました。
・日本語配列であること
・Macレイアウト準拠
・「かな・英数」キーがついていること
・Bluetooth対応
・しっかりとした打鍵感があること(青軸希望)
これを基準に探してみますと、割と販売しているメーカーは少ないということがわかりました。
そりゃあわざわざマイナーな「英数・かな」キーをつけるブランドなんてありませんよね。
しかーし!キークロンのKシリーズ・Qシリーズで発売しており、全ての条件に見合ったのが「Keychron K8 Pro」でした。
お値段はちょっと張りましたが、楽天で10倍ポイントのキャンペーンで販売されており、色々下調べした上で購入。初めての青軸です。
キークロンはMacユーザーに優しいキーボードを作っています。最初からこちらを買っておけばよかったです。
前置きが長くなりましたが、今回はこのキーボードの使い心地をレビューしてみたいと思います。
Keychron K8 Proの第一印象

テンキーのない80%キーボードなのである程度コンパクトです。Keychron C3 Proの時も思ったのですが、これくらいの削り具合がちょうどいいと感じています。矢印キーの押しやすさを考えるとこれくらいが良いんですね。75%になると矢印キーがちっちゃくて使いづらく感じるのではと思います。
※とはいってもテンキーありに戻すかも知れませんが。
キートップの質感がマットでサラリとしていて触感は気持ちいいです。カラーリングも渋くヨーロピアンテイストで、一目でKeychronと分かる色合いは所有感を満たしてくれます。筐体はプラスチック製ですが、ショボさは見受けられません。
キーキャップの形も少し周囲が膨らんで凹む感じで非常にオシャレです。日本人が作るキーボードとの違いを感じさせますね。また後述しますが、Macの純正キーボードから乗り換えても違和感がとても少ないこと。Macユーザーを意識したキーボードづくりがそこかしこに見えます。
あとはLEDのパターンが非常に綺麗です。状況によって発光パターンがいくつか変わるのでとても楽しめます。私のKeychron K8 ProはRGBではなくホワイトLEDパターンですが、それでも良く目立ちます。
※Keychron K8 Proはアルミフレーム&RGBのLEDパターンが販売されています。私が買ったのはプラスチックフレーム&ホワイトLEDパターンです。記事の最後にアルミ&RGBバージョンのAmazonリンクを貼っておきますね。
Keychron K8 Proの製品仕様

項目 | 内容 |
---|---|
レイアウト | 80%(テンキーレス) |
キー数 | 87キー(JIS配列は91キー) |
対応OS | macOS、Windows、Linux(Mac用キーキャップ同梱) |
スイッチタイプ | Gateron G Pro(赤軸、茶軸、青軸)またはBarebone(スイッチなし) |
ホットスワップ対応 | (5ピン、3ピン両対応) |
接続方式 | 有線(USB Type-C)+ Bluetooth 5.1 |
最大接続デバイス数(Bluetooth) | 3台まで切り替え可能 |
バックライト | ホワイトLED(調整可能) |
キーマッピング変更 | VIA対応(QMKファームウェア) |
ケース素材 | プラスチック製(アルミフレームモデルもあり) |
スタビライザー | プレミアムねじ込み式スタビライザー |
バッテリー容量 | 4000mAh(Bluetooth時最大240時間、LEDオン時は68時間程度) |
充電方式 | USB Type-C(有線接続時に同時充電可能) |
重量 | 約887g(アルミモデル:約980g) |
「英数・かな」キーはどう?


一番気になっていた「英数・かな」キーですが、バッチリデフォルトで動作しました。面倒なマッピング作業も必要なし。これはすごく嬉しいです。Keychron C3 Proの時はControl + スペースバーで入力切替だったのですが、今かなキーか英数キーか画面のIMEを見ないと分からなかったのが絶望的な作業効率のダウンでした。
それが社外品のキーボードに対する敷居の高さだった訳ですが、Keychron K8 Proで解決に至りました。いちいち目で見ることなく、感覚で今どの入力モードか分かるのは最高です。キー配列もMac寄りにレイアウトされていて、まさにMacユーザーにとって福音とも呼べるキーボードなのです。
Kwechron K8 Proの実際の打ち心地(打鍵感)はどう?打鍵音も
初めてメカニカルの青軸を打ってみましたが、かなりクリッキーです。押し込むと「カチ」と音がし、適度な反発がさらに打ち心地の良さを演出しています。キーストロークは深く、タイプミスも少ないです。一口で言って「最高」の打鍵感。
文章を打つと「カシュ!(カチ)カシュ!(カチ)カシュ!(カチ)」と小気味よいサウンドを奏で、気分はどんどん高まっていきます。もちろん青軸ですから静かではありません。しかし、昔勤めていた会社でも大体キーボードはみんなこれくらいの音がしたものですから、煩いとは感じません。むしろ懐かしい音です。
世の中では青軸を買うと後悔する、みたいな吹聴もありますが私は決してそうは思いません。もちろん環境にもよるとは思うのですが、青軸は最高の打鍵感をもたらせてくれます。タイピングの楽しさを得るならば、青軸です。
控えめに言って青軸最高!です。
ちなみに私は普段ヘッドホンで音楽を聴きながら作業しているため、自分ではキーボードの音が聞こえず、打っている実感が湧かないという落とし穴も…そんなアバタもエクボな部分も含めて良いキーボードです。
どのへんがMacユーザー向けなのか?

このキーボードがMacユーザーに刺さる理由ですが、まずデフォルトで⌘Command、Option、Controlキーが最初から搭載されていること。それも違和感のない位置で配置されているんですね。そして先にも述べたとおり「英数・かな」キーがついていること。これがついているキーボードは中々ないんですよね。しかしキークロンはやってくれました。
別に「英数・かな」キーがついてなくても「変換・無変換」にアサインすればいいんじゃない?と聞こえてきそうですが、いちいち割当しなくてもデフォルトで「英数・かな」キーが動作してほしかったのでこれで良いんです。初めてのMacキーボードからの乗り換えはこれくらい優しくていいんだと思います。印字されているのもMac仕様ぽくて雰囲気高まるんですね、(私体感)
また、キーレイアウトも初めてのMac純正キーボードからの乗り換えでも違和感がないMac向けのレイアウトになっており、そういうところを含めた部分がMacユーザーに刺さるのではないかと思っています。あとはiMac、MacBook、iPad、iPhoneと最大3台までマルチペアリング可能な部分。キーボード重たいんで移動が大変ですが、それでもマルチペアリングに対応しているのは嬉しいポイントです。
Keychron K8 Proの特徴・魅力

特徴
- 吸音フォームとシリコンボトムパッドの装備により快適な打鍵感を得ながら、同時に静音性も実現。
- QMK/VIA対応:キーマッピングを直感的にカスタマイズでき、Windows・Mac・Linuxすべてで柔軟に使えます。
- また、Keychron謹製のキーボードマッピングサービスである「Launcher」も使えます。https://launcher.keychron.com/#/keymap
こちらはとてもシンプルなので筆者オススメです。(Chrome専用です。) - ワイヤレス&有線両対応:Bluetooth 5.1で最大3台のデバイスと接続、USB-Cによる有線接続も可能。
- ホットスワップ対応:ほぼ全ての3ピン・5ピンMXスタイルスイッチに対応し、ハンダ付け不要でスイッチ交換が簡単。
- 高品質スイッチ:Gateron G ProやKeychron独自の静音スイッチなど、打鍵感や音にこだわるユーザーにも最適。
- OSAプロファイルキーキャップ:高級感と耐久性、快適なタイピング体験。

魅力のポイント
- カスタマイズ性の高さと打鍵感の良さで、キーボード愛好家やプロにも人気。
- 価格は約1.8万円とコストパフォーマンスも優秀。
- Mac/Windows両対応で、キーキャップも両OS分付属し、デバイス切り替えも簡単。
- バッテリー持ちや安定した接続性能も高評価。
Keychron K8 Proは「カスタマイズ性」「高級感」「静音性」「コスパ」のバランスが抜群で、日常使いからプロ用途まで幅広くおすすめできるテンキーレス・ワイヤレスメカニカルキーボードです。
Keychron K8 Proのバッテリーの持ち時間は?

公式ではバッテリーのフル充電(USB-Cで3時間充電)で、LEDオフでブルートゥースで使用して最大240時間使えます。一日8時間使ったとしても約30日間充電が持つ計算です。(実際はLEDを消しても勝手に最弱モードで復帰するのでもう少し短いと思いますが…)
これはとても心強いですね。一ヶ月に一回、寝る前にでも充電しておけばまた一ヶ月使えるのは強すぎます。ちなみにこのキーボードを購入して一週間以上経ちますが、まだ元気にタイピングできています。
Keychron K8 Proの駄目な点

Keychron K8 Proのダメな点て少ないのですが、敢えてあげますと、背が高いのはちょっと不便ですよね。AppleのMagigキーボードに比べると思いっきり背が高いです。腕を浮かすまでは行きませんが、掌をデスクにつけずに長時間打つのはちょっと疲れそうです。
この分厚さはもう少しなんとかならなかったのでしょうか。と思います。
そして重量ですが1kg近くあります。据え置きで使うのでマルチペアリングであっち行ったりこっち行ったりしないかぎりはあまり問題にならないと思います。
むしろ重厚感があって私は良いと思っています。
そしてこれは最初ちょっと悩んだのですが、ファンクションキーが上手く動作してくれないこと。MacOSでミッションコントロール関係のキーをF1、F2、F3に割り当てようとしたのですがなぜか反応してくれません。ついでに言えばF7キーも無反応なのでカタカナ変換ができず。あまりいい印象のないVIAで設定を試そうとしたのですが、キーボードを認識してくれません。(JSONファイルは認識してくれてるようなのですが…)
困り果てたところにキークロン純正のキーマッピングサービス「Launcher」を使ったらアッサリと解決しました。同じ症状の方は是非「Launcher」を試してみてください。(Chrome対応、キーボード認識時は有線で繋いで、キーボードサイドのスイッチをBTから有線に切り替えてくださいね。)
あとはそうですね…LEDをオフにしてもいつの間にか最弱モードでLEDがユラユラと点灯していること。スリープモードはちゃんと効くのであまり気にしてませんが、極限までバッテリーを節約したい人は少し気になるかも。
まとめ

Keychron K8 Proは、Macユーザーにとって理想的なメカニカルキーボードです。以前使っていたKeychron C3 Proでは「英数・かな」キーが使えず不満を感じていた筆者ですが、K8 Pro(日本語JIS配列)ではこの問題が完全に解消。カスタマイズ不要で「英数・かな」キーがそのまま使え、打鍵感も青軸ならではのカチッとした心地よさがあり、タイピングが楽しくなります。見た目の高級感やキーキャップの質感も上質で、所有欲を満たしてくれます。
さらにBluetoothと有線の両対応、最大3台までのマルチペアリング、QMK/VIAやLauncher対応での自由なカスタマイズも魅力です。やや高さや重量が気になるものの、据え置き用としては非常に優秀。Macユーザーが求める要素が詰まった、まさに“福音”のような一台です。
振り返ると、ボディの質感やキートップの形や質感、レイアウトのかっこよさが先立ち、つまりは所有感を満たしてくれました。そしてその打鍵感。メカニカルの青軸ならではのカッチリした打ち心地に反発感。こんな気持ちのいいキーボードが他にあるんでしょうか。
Keychron K8 Proは間違いなくタイピングに快感を求める人への福音として、欲求を満たしてくれるのは間違いないと思います。また、Macユーザーに優しいキーレイアウト・キートップの印字。こういった細かい部分が所有感を満たしてくれます。
今度はこのキーボードでしばらく長く使えそうです。