製品提供:SOUNDPEATS
先日紹介した「SOUNDPEATS CC イヤーカフ型イヤホン」は外音取り込みが非常に優秀で、外の音を安全にしっかり聞きながらも、音質も非常に良いというオープンイヤーイヤホンの私史上最高のコスパを誇る逸品でした。
それから程なくしてSOUNDPEATSさんから「Air Pro」の最新モデルになる「Air5 Pro」が新たに登場しました。Air Proシリーズは同社のラインナップの中では「高音質」「高機能」「高コスパ」を掲げたシリーズです。
そんなシリーズのプレミアムモデルである「SOUNDPEATS Air5 Pro(サウンドピーツ エア ファイブ プロ)」をメーカー様よりご供与して頂くことができたので、実体験レビューしてみたいと思います。
Air Proシリーズについて


SOUNDPEATSの「Air Pro」シリーズは、「高音質」と「コストパフォーマンス」を極限まで両立し、日常生活からアクティブシーンまで幅広く使える完全ワイヤレスイヤホンを目指したシリーズです。高音質・ハイレゾ、そして強力なAI適合型ノイズキャンセルを備えたこのシリーズはその音とコストパフォーマンスに牽引され、数多くのファンを生み出しました。Air Pro5はそんな過去シリーズのプレミアムモデルとした誕生。妥協なき音への飽くなき追求心がこのイヤホンに込められています。
パワフル&ダイナミックサウンド


SOUNDPEATSのノウハウが注ぎ込まれた「パワフル&ダイナミックサウンド」は、イヤホンの素材にPU+PEEKを採用し、超軽量・高剛性の大口径10m径のドライバーを搭載。
検討を重ねて選別した銅線ボイスコイルと言ったこれらの厳選パーツを組み込み、そこにSOUNDPEATS独自の調整を施すことにより、低音から高音までダイナミックレンジの広いクリアなサウンドを実現。
さらにSOUNDPEATSは開発コンセプトに「コストパフォーマンス」も掲げており、価格を意識しつつもクオリティには妥協せず、その結果満足いく「パワフル&ダイナミック」のコンセプトを貫くことが出来ました。
脅威の最大-55db低減のAI適応型ANC

SOUNDPEATS史上最高のノイズキャンセル性能を誇るイヤホンの誕生です。どれくらいすごいかと言うと、3万円以上のイヤホンでノイズキャンセルの能力は-30dbくらいがひとつの目安なんですね。それが-55db。しかもAI適応型は稀です。ANCのスペックはとても素晴らしく、オンにするとまさに一瞬で静寂が訪れます。
話しを戻しますとAir5 ProはAI適応型イヤホンであり、イヤホンが内蔵マイクで周囲の騒音レベルや耳への装着状態をリアルタイムで検知し、その環境や状況に応じてノイズキャンセリングの強度や特性を自動調整します。
たとえば、静かなオフィスではノイズキャンセリングを弱め、電車や飛行機など騒音が大きい場所では強めに働くよう自動で最適化されるんですね。これにより、どんな環境でも常に最適な静寂を保つことができます。
主要コーデックに全対応


これは音質やハイレゾを生き甲斐とする人には嬉しい訴求点です。Air5 Proでは主要なコーデックに対応しています。
(SBC/AAC/LC3/LDAC/aptX/aptx Adaprive/aptX Lossless)
前作では含まれてなかったLDACとLC3が含まれています。
このメリットは大きく、iPhone(AAC中心)やAndroid(aptXやLDAC中心)、PCやDAPなど、プラットフォームを問わず最適な音質・低遅延で使えるため、Air5 Proを使うと「自分のデバイスとの相性」を気にする必要がなくなります。
世界初のスペック・価格
筆者が調べてみたところ、2025年7月現在で主要コーデック全対応(LDAC/aptX Lossless/aptX Adaptive/LC3/AAC/SBC)」「片耳4.8g」「-55dB AI適応型ANC」「9,980円」という条件をすべて満たす完全ワイヤレスイヤホンは存在しません。これに音質もこだわり抜いているのですから、かなり完成度の高い完全ワイヤレスイヤホンと言えるのではないでしょうか。
Air5 Proの第一印象
パッケージの印象


真四角でコンパクトな形状です。ラッピングを剥がすとサラリとした質感の箱が現れます。CCイヤカフでも思ったのですが、SOUNDPEATSさんは白のデザインが抜群に上手く、私も気に入ってます。美しいデザインの箱で、開封が楽しみです。
付属品


イヤーピース2ペア
充電用USB Cケーブル
取扱説明書
実製品の印象




ケースはCCイヤカフの様なヌメヌメした感じはなく、オーソドックスホワイトカラー。しかし指には感じないシボ加工が細かく成されており、光を鈍く反射するのは芸が細かいです。イヤホンケースは斜めに切れ込みが入っており、開けると美しいイヤホンが姿を現します。イヤホンはヌメヌメでした。




CCイヤーカフとの比較。どちらもイヤホンを取りやすい工夫がケースに見られ、それが美しさとマッチしています。


ケースの蓋を開くといい塩梅の角度で自立します。イヤホンがとても取りやすいです。


イヤホンはオーソドックスなカナル型です。ツヤツヤした質感が高級感があり、1万円以下とは思えないほどデザインが美しいですね。箱からケース、イヤホンに至るまで安っぽさが見受けられません。


逆面、こちらも細かい意匠がほどこしてあり、美しいです。ちょっと見えにくいですが、ロゴがある部分がタッチで操作できる面になっています。
カナル型の装着チャレンジ




最初カナル型と聞いてどうかな…と思ったんですね。私の耳の穴の形はちょっと変わってまして、基本カナル型を受け付けないんです。どんなにグリグリ入れてもポロッと落ちたゃうんですね。でもこのイヤホン、片耳4.8gしかないんですよね。それを聞いてトライしてみようかな、と思ったのです。今までカナル型は形もですが重さも相まって落ちやすかったのもありますので…
グリグリやってみたら無事に入りました。
軽さと形状のお陰でしょうか。
思いっきりグリグリしないとスポっと抜けてしまうのは確かなんですが、かなりキツめに挿入したら歩いても大丈夫なくらいの装着が確保できました。但しジャンプしたりすると抜けるかも知れません。そんな信頼感のない装着感。
Air5 Pro実際の使い勝手


左右のボタン操作が直感的で、迷うことなく操作できます。操作はタップするだけ。唯一の長押し操作もANCを切り替える時だけ。私は常時ANCオンなので、長押し操作はほとんど使わずです。実に快適で分かりやすい操作は、完全ワイヤレスイヤホンが初めての人でもすぐに慣れると思います。
Air5 Proの音質性能






試した音源:
中島美嘉/ORION
milet/hanataba
Uru/Ambivalent
そして肝心の音質に関してですが、まずは中島美嘉のORIONを流してみました。低音はとても歯切れがよくマイルドな響きで聴きやすいです。リスニング系の感じ、解像度の高い、澄んだボーカルがどこまでも響くイメージです。しかし音場は特筆するほどの広さはなく、標準的な空間のように感じます。もう少し音場が広ければ完璧でしたね。アコーステイックや弦の音は艷やか且つ細やかで非常にいいと思います。POP系は相性良さげです。
次にmiletのhanatabaを流したのですが、ここで「響き」の余韻をタップリと聴かせてくれました。とにかく音の伸びがよく、低音もとてもよく沈み込む印象、聴いていて音楽への没入感へと誘ってくれました。ちょっと気になるのはイヤホンが耳から落ちそうになったのでねじ込んだところ、音がすこし籠ってしまいました。イヤホンの入れ方1つで音質が変わるのは私が過敏なのか、それともカナル型あるあるなのか、分かりませんが気になる点でした。
最後にUruのAmvibalentを聴いてみました。
おおお!これは低音がすごくたっぷりズンズン響きます。先の2曲を聞いた限りでは中高音の美音系的かなと思いましたが、こんな豊かな低音を響かせてくれるんですね。10mmドライバーの威力をいかんなく発揮してくれました。また、低音ばかりに耳が行きがちですが、音の分離もハッキリしており、1音1音がキラキラとしています。
総評としては低音から高音までパワフルな音で、とてもレベルの高い音質でした。
CCイヤカフの時にやってくれましたので、今回も期待してましたが、やはりまたもややってくれましたね。
この音が9千円で買えてしまうのか…同価格帯では比類が無いのではないでしょうか。特に低音がハマるとすごく快感な地響きを聴かせてくれます。
Air5 Proの残念なところ
ここでは本製品の残念なところを洗い出してみたいと思います。
ワイヤレス充電機に未対応
本機が唯一達成できてない残念な所が、ワイヤレスでの充電です。これは何としても搭載して欲しかったですね。多少値段が上がってもいいので…
装着検出機能がない
これもちょっとアップデートか何かで改善して欲しいところなのですが、イヤホンを外しても音楽が止まらないんですよね。これは地味に不便です。プレイヤー側で消せば良いのは分かりますが…
電源ON/OFF問題
イヤホン単体では電源のON/OFFができず、必ずケースが必要なんですね。これもちょっとどうかなと言ったところ。惜しい。
Air5 Proの機能に関して
操作方法はSOUNDPEATS Air5 Proはロゴマークの部分がタッチセンサーになっていまして、このマークのタップで様々な操作が可能です。以下、操作方法です。
操作 | 左イヤホン | 右イヤホン |
---|---|---|
1回タップ | 音量ダウン | 音量アップ |
2回タップ | 再生/一時停止 | 〃 |
3回タップ | 音声アシスタント呼び出し | 〃 |
15秒長押し | ノイキャン/外音切替 | 曲送り |
ブルートゥースのペアリング方法
初回利用時 充電ケースからイヤホンを取り出し、絶縁シールを剥がします。
自動ペアリング イヤホンをケースに入れたまま蓋を開けると、自動的に電源ON&ペアリングモードになります。
Bluetooth接続 デバイス側で「SOUNDPEATS Air5 Pro」を選択して接続します。
マルチポイント接続(Bluetooth2台同時接続)
- 1台目とペアリング後、Bluetoothをオフにし、2台目とペアリング。
- 2台目のペアリングが終わったら1台目のBluetoothをオンに戻すと、2台同時待機が可能です(LDAC利用時は不可)。
地下鉄でのANC性能


渋谷駅のプラットフォームで試してみたところ、サーッと音が引いていき、静寂が訪れます。耳が詰まる感じも全くなく、あるのは遠くに鳴り響く雑音のみ。これは凄いです。今までANCのイヤホン・ヘッドホンはいくつかレビューしてきましたがダントツですね。ANC機能のために9千円払ってもいいんじゃないかと思いました。
ハイレゾ音源の音質に関して


私はメインのスマホはiPhoneなので、基本ハイレゾに対応しておらず、サブ機でめっちゃ古いですがAQUOS R2を持っており、Qobozのハイレゾ音源をダウンロードしてBluetooth(aptX HD)でテストしてみました。
試した音源は久石譲のSongs of Hopeの「ANGEL DOLL」です。低音はやはり素晴らしい、ボーン…と言った感じの響きの良い分厚い低音にピアノがとても澱みなくクリアに織り混ざり、一つ一つの音が粒立ち解像度が高く感じました。先程のレビュー同様素晴らしい音質です。ハイレゾとそうでない曲との音質の差はかなり微妙な感じなのですが、このイヤホンの素性の良さがハッキリ現れており、気持ちよく音楽を聴くことが出来ました。
Air5 Proは専用アプリで調整もカンタン




専用アプリ「PeatsAudio」による各種設定・カスタマイズも簡単です。具体的には以下の調整ができます。
- ノイズキャンセリングモード変更
- ゲームモードスイッチ
- マルチポイントスイッチ
- タッチ操作カスタマイズ
- タッチコントロールを無効にする
- イコライザー調整
- 音声ガイダンスの言語の切り替え
- 音声ガイダンスの音量調整
- イヤホンを探す
- LE-Audioスイッチ
- LDACスイッチ
Air5 Proの充電速度は?
デスク作業をしながら使ってみましたが、一日充電しなくても使えました。暫く使わず、久々に使っても放電してなかったのでいざと言う時の使用でも助かりますね。
- イヤホン本体は1時間で満充電
- 充電ケースは2時間で満充電
- イヤホン単体で7.5時間連続再生
- ケースとの併用で最大37時間再生可能
となっています。
また、わずか10分の充電で2時間は使えるのも嬉しいところ。朝の忙しい時などのシチュエーションでも少しの充電で使えるのでこれはいいですね。
開発者のメッセージ


今回メーカー様に製品に関するインタビューをお伺いできましたので、掲載いたします。
まとめ
低音は量感たっぷりで音の響きがズンと響き渡る低音でした。そしてと中高音は解像度が非常に高く、清々しい高音に抜けの良さに特徴があり、非常にレンジの広い音だなと感じました。これだけでも9千円クラスのイヤホンの音質を軽く凌駕しているのですが、さらにANCの性能が強烈でした。
操作は簡単、イヤホンを長押しするだけ。10秒後には渋谷のプラットフォームに静寂が訪れました。DAPに凝っている人は全てのハイレゾコーデックが楽しめるだけでも価値があるでしょう。こんなにてんこ盛りで本当にこの価格でいいの?と心配になります。
しかもアマゾンプライムデーでプライスダウンにも関わらず、ガジェットイシュー限定でクーポンまで発行して頂きました。どこまで安くなるんだー。これからもSOUNDPEATSから目が離せませんね。
<イヤホン関連記事>
SPA5PN7PR15
対象商品:SOUNDPEATS Air5 Proブラック、ホワイト
利用期限:2025/07/31 23:59JST
※本クーポンコードは、Amazon商品ページに掲載されているクーポンと併用可能です。